新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

新年早々、自閉症児童のためのチャリティーバーザに行ってきました。

自閉症とは数年前にTEACCHという自閉症支援プログラムで通訳として関わったことがきっかけですが、以来ずっと心の中に残っていました。今回ちょうどネット上のコミュニティーでこのチャリティーバーザが開かれ、ボランティアが必要だということを知り、行くことにしました。

現場に行ってみると、いろいろある展示ブースの中で、この自閉症チャリティーバーザのブースだけが際立っていて、他のブースとは違う活気がありました。ボランティア団体もInterNationsというレベルの高い団体で、訪れてくる各国の方々にとても親切に対応していました。

798a2699jw1ec68fxj6x1j20np0hs3zy         DSC_0386

 さっそく、ボランティアの方からやるべきことについて説明を受け、子供はおもちゃの展示へ、私はビラ配りに突入しました。私がチラシを差し出した時、大部分の人は最初は警戒する表情でしたが、イベントの主旨を説明すると、みんな理解してくれて、ブースまで足を運んでくれました。

 そして今回の支援対象は「北京星星雨教育研究所」、数年前に私が関わったTEACCHプログラムの受け入れ側でもあります。1993年に開設された中国初の自閉症民間団体で、所長の田恵平さんは一人の自閉症息子を抱える母親でもあります。近年、中国では自閉症に診断された子供の数が増えていますが、一方で専門的な立場からそういう子供達を支援する団体・機関は非常に限られており、「星星雨」の現状でいうと、今から入所申請をすると実際に入所できるのは2016年以降になるといいます。こうした現状に際し、自閉症の子供達のために一人でも多くの専門教師を確保しようというのが、今回のチャリティーバーザの主旨だそうです。

今回私と息子はほんの半日だけの参加となりましたが、ボランティアの方たちの情熱とイベントに協力してくれた一般市民の方々のご好意、一見冷たそうな中国社会の自閉症に対する関心の高さを実感することができました。そして、個人の力は微力でも、大勢が集まって力を出し合うと、そこから大きなことが生まれるという可能性、このイベントは見事にその可能性を実証してくれたと思います。今後も自閉症の子供達のために自分のできることからやっていきたいと思います。